Google広告は、①アカウントを作ってビジネス情報・キャンペーンの目標と予算・お支払い情報を登録する、②問い合わせや購入を数えるコンバージョン測定を設定する、③キャンペーンの種類を検索・P-MAX(パフォーマンス最大化)・ディスプレイ・動画などから選ぶ、④地域・予算・広告を設定する、⑤審査を経て配信が始まったらステータスを確認する、の5つの手順で始められます。
Google のヘルプも、登録に必要なのはビジネス情報の追加、キャンペーン目標と予算の選択、お支払い情報の入力の3ステップで、その後にコンバージョンの測定を設定すると案内しています(Google 広告ヘルプ:Google広告アカウントを作成する)。広告の審査は、ほとんどの場合1営業日以内に完了します(Google 広告ヘルプ:広告の審査プロセスについて)。
検索結果に表示される広告は一般に「リスティング広告」「検索広告」と呼ばれ、Google広告では「検索キャンペーン」で作ります。この記事は2026年10月10日時点の公式情報(Google 広告ヘルプ)に基づき、Google広告の出し方を手順ごとに、決めることと判断の基準に分けて整理します。画面の名称は今後変わることがあります。
始める前に用意するものは、アカウント・支払い方法・サイトなど7つ
Google広告を始める前に用意するものは、Googleアカウント、ビジネス名と自社サイトのURL、お支払い方法、サイトを編集できる人・手段、広告の文章とリンク先のページの5つと、業態によってGoogleビジネスプロフィールと Merchant Center を加えた7つです。
5つの手順の要点は、手順2の計測を、手順3・4のキャンペーン作成より前に置くことです。Google はキャンペーンより先にアカウントを作ることを勧めており、後払いではお支払い情報の処理が終わると作成済みの広告が掲載され始めるためです(手順1で説明します)。
用意するもののうち3つは手順1の登録で入力し、残りは手順2〜4と、業態に応じて使います。
| 用意するもの | 使う手順 | 補足 |
|---|---|---|
| Googleアカウント | 手順1 | Google広告へのログインに使います。作成後に他のユーザーを招待できます |
| ビジネス名と自社サイトのURL | 手順1 | 登録の最初に入力します。アカウント名にURLは含められません |
| お支払い方法(クレジットカードなど) | 手順1 | 使える方法は請求先住所の国で決まります |
| 自社サイトを編集できる人・手段 | 手順2 | Google タグの設置に使います |
| 広告の文章と、リンク先のページ | 手順4 | 新しく作るページは審査の前に完成させておきます |
| Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス) | 手順1 | 予約・来店型の場合。登録の途中でリンクできます |
| Merchant Center と商品データ | 手順3 | EC型でショッピング広告を出す場合に必要です |
手順1:アカウントはキャンペーンより先に作り、支払いの種類を決める
Google広告のアカウントは、ビジネス情報(名前とURL)の追加、キャンペーン目標と予算の選択、お支払い情報の入力の順に作り、Google はキャンペーンを作る前にアカウントを作ることを勧めています。途中で YouTube チャンネルや Googleビジネスプロフィールをリンクするとキーワードと広告見出しが自動で提案され、キャンペーンを作らずにアカウントだけを作ることもできます(Google 広告ヘルプ:Google広告アカウントを作成する)。
後払いの場合は、アカウントが有効になりお支払い情報の処理が終わると作成済みの広告やキャンペーンが掲載され始めるため、ヘルプはすぐに出さないキャンペーンを一時停止するよう案内しています(Google 広告ヘルプ:新しいお支払い方法を追加する)。この2つの記述から、この記事ではアカウントだけを先に作り、手順2の計測を済ませてからキャンペーンを作る順番をとります。
お支払い情報では、国・タイムゾーン・種類・お支払い設定を決める
- 請求先住所の国:選んだ国によって、使えるお支払い方法と通貨が決まります。
- タイムゾーン:レポート、掲載結果のデータ、お支払いのタイミングの基準になります。間違っていれば登録時に変更します。
- アカウント(お支払いプロファイル)の種類:初期値は「組織」で、税制を考慮して「個人」に変えられます。種類は作成時に固定され後から変更できないとヘルプにあるため、法人か個人事業主かに合わせて選びます(Google 広告ヘルプ:コンバージョン測定について)。
- お支払い設定:日本で選べるのは「後払い」(旧「自動支払い」)と「毎月の請求書発行」の2つで、後払いは広告の掲載後に、指定したお支払い方法へ自動的に請求されます(Google 広告ヘルプ:お支払い設定について)。
クレジットカードやデビットカードを登録すると一時的な請求が表示されることがありますが、通常は1週間以内に削除されます。登録時に確認のため少額の前払いを求められることもあり、この支払いは今後の広告費用に充てられます(Google 広告ヘルプ:Google広告アカウントを作成する)。
作成したアカウントには、ログイン後に他のユーザーを招待できます(Google 広告ヘルプ:Google広告アカウントを作成する)。運用を代理店に任せる可能性がある場合は、自社でアカウントを作り、自社のユーザーが管理者権限を持ったまま代理店を招待します。アクセスの許可・アクセス権の変更・MCCアカウントとのリンク解除は、管理者権限でしかできないためです(Google 広告ヘルプ:アクセス権の概要)。
代理店の管理用アカウント(MCC)から作ったアカウントの所有者の扱いなど、権限と支払いの確認点は広告運用代行の費用の仕組みと見積もりの見方で説明しています。
スマートモードのキャンペーンは、検索キーワードの管理をGoogleに任せる
Google広告には少ない手間で広告を出すためのスマートモードがあり、スマート アシスト キャンペーンはスマートモードでのみ作成できます。キーワードのテーマ・地域・予算などを設定すると Google 検索や Google マップなどに広告を出せる種類で、検索キーワードは Google のAIが管理・更新します(Google 広告ヘルプ:スマート アシスト キャンペーンのメリットと機能について)。
スマートモードを使わない場合は、その他のさまざまなキャンペーンを作成できます。この記事で説明する検索キャンペーンやP-MAXは、スマートモードではない通常の画面(ヘルプでは「エキスパート モード」)で作る前提です。
手順2:配信前にコンバージョン測定を設定し、成果にする行動を決める
Google広告のコンバージョン測定は、購入・申し込み・電話の問い合わせなど広告主が価値があると判断した行動を数える仕組みで、配信前に設定しておくと、成果につながったキーワード・広告・キャンペーンと投資収益率(ROI)が分かります(Google 広告ヘルプ:コンバージョン測定について)。
測定したコンバージョンを使うと、コンバージョン数の最大化や目標アクション単価(いわゆる目標CPA)などのスマート自動入札で、キャンペーンを自動的に最適化できます(Google:コンバージョン測定について)。CPAは、成果1件あたりにかかった広告費のことです。
測定の方法には、自社サイトに Google タグを設置する方法と、Google アナリティクスのキーイベントを取り込む方法があり、両方を選ぶこともできます。拡張コンバージョンなど Google広告固有の機能が必要な場合は、Google タグが勧められています(Google:コンバージョン測定について)。
アナリティクスから取り込めるのは、キーイベントとしてマークしたイベントだけです。アカウントのリンクやキーイベントの設定の後、取り込みの選択肢が表示されるまで24〜48時間ほどかかることがあります(Google:コンバージョン測定について)。
電話の問い合わせは通話コンバージョンとして測れます。電話番号アセットや電話専用広告からの問い合わせは、Google広告専用転送電話番号(日本も利用できる国に含まれます。Google 広告ヘルプ:通話レポートについて)を使うとタグなしで通話時間などを記録でき、ローカル アクションも自動的にコンバージョンとして記録されます(Google:コンバージョン測定について)。
業態別:メインにする行動は、商談や売上に近いものにする
メインにする行動の候補は、問い合わせ型なら問い合わせフォームの送信完了と電話、予約・来店型なら予約の完了と電話、EC型なら購入の完了です。
| 業態 | メインにする行動 | サブで見る行動 | 測り方の例 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせ型(工務店・リフォーム・士業・BtoB) | 問い合わせフォームの送信完了、電話 | 資料請求、見積もりページの閲覧 | 完了ページに Google タグ、通話コンバージョン |
| 予約・来店型(美容室・整体院・クリニック・飲食店) | 予約の完了、電話 | ローカル アクション、メニューページの閲覧 | 予約完了ページに Google タグ(外部の予約システムは計測方法を確認)、通話コンバージョン |
| EC型 | 購入の完了(金額も記録) | カートへの追加 | 購入完了ページに Google タグ、またはアナリティクスのキーイベント |
「メイン」は入札に使う行動、「サブ」はモニタリングだけに使う行動です。この設定を誤るとスマート自動入札の最適化が効果的に行われなくなる可能性があるため、商談や売上に近い行動をメインにします(Google:コンバージョン測定について)。表の割り当ては業態ごとの例として Framework が整理したもので、Google の推奨ではありません。
問い合わせ・商談・成約のどこまでを成果とし、それぞれをどこで記録するかの決め方はコンバージョン計測の設計で整理しています。管理画面でのタグ・電話・拡張コンバージョンの設定の手順はGoogle広告のコンバージョン設定で説明しています。
手順3:キャンペーンの種類は、目標・ブランド戦略・使える時間で選ぶ
Google広告のキャンペーンの種類(キャンペーンタイプ。ヘルプの表記は「キャンペーン タイプ」)は、マーケティング目標、ブランド戦略、費やせる時間に基づいて選びます(Google 広告ヘルプ:適切なキャンペーン タイプを選択する)。
主な6種類のうち、特別なファイルなしでテキスト広告とキーワードだけで始められるのは検索で、P-MAXはコンバージョン目標と広告素材、ショッピングは Merchant Center の商品データが前提になります。
| 種類 | 広告が出る主な場所 | ヘルプが挙げる主な目的 | 始めるのに必要なもの |
|---|---|---|---|
| 検索 | Google の検索結果(テキスト広告) | 販売促進、見込み顧客の獲得、サイトへのアクセス増加 | テキスト広告とキーワード(特別なファイルやアセットは不要) |
| P-MAX(パフォーマンス最大化) | 1つのキャンペーンで Google広告のすべての広告枠 | 成果の重視(コンバージョン目標に基づく最適化) | コンバージョン目標、質の高いクリエイティブ アセット(広告素材) |
| ディスプレイ | ウェブサイトやアプリ、YouTube など | 販売促進、認知度と比較検討、サイト訪問者へのフォローアップ | 画像などの広告素材 |
| 動画 | YouTube やその他のウェブサイト | 認知度と比較検討、「コンバージョンの促進」による見込み顧客の獲得 | YouTube にアップロードした動画 |
| ショッピング | 検索結果と Google ショッピング タブ | 小売の販売促進、実店舗への来店 | Merchant Center アカウントと商品在庫のアップロード |
| アプリ | Google 検索、Google Play、YouTube など | アプリのインストールと利用の促進 | 宣伝するアプリ |
目標で「販売促進」「見込み顧客の獲得」「来店数と店舗売上の向上」のいずれかを選ぶと、P-MAXが選択肢に表示されます。選びたい種類が表示されない場合は、[目標を指定せずにキャンペーンを作成する]を選ぶと、利用可能なすべての種類から選べます(Google:適切なキャンペーン タイプを選択する)。
少額で始めるなら、計測を整えてから検索キャンペーン1つで始める
月数万〜数十万円の予算で自社運用を始める場合は、手順2の計測を整えてから検索キャンペーンを1つ作り、P-MAXなどほかの種類は計測と素材がそろってから足す、というのがこの記事の判断基準です。検索キャンペーンは、商品やサービスを積極的に検索している人に広告を出せ、テキスト広告とキーワードだけで作れます(Google:適切なキャンペーン タイプを選択する)。
P-MAXは、指定したコンバージョン目標に基づいて成果を伸ばすよう最適化する種類です。ヘルプは、質の高いクリエイティブ アセットや、コンバージョンに至る可能性の高いオーディエンスについての知見を提供すると結果を方向づけられるとしています(Google:適切なキャンペーン タイプを選択する)。最適化の基準がコンバージョン目標なので、コンバージョン測定が動いていない段階では、P-MAXが目指す成果が定まりません。
P-MAXを足すのは、次の4つの条件がそろってからにします。条件は Google 広告ヘルプの記述を、Framework が確かめやすい順に並べたものです。
- コンバージョン アクションのステータスが「有効」になっている(新しいタグの「未確認」「無効」は、最初のコンバージョンかテスト イベントが記録されるまでは正常です。Google:コンバージョン測定について)
- メインのコンバージョン アクションが、商談や売上に近い行動になっている(メインとサブの設定を誤ると、スマート自動入札の最適化が効果的に行われなくなる可能性があります)
- 広告の目標が「販売促進」「見込み顧客の獲得」「来店数と店舗売上の向上」のどれかに当てはまる(この3つでP-MAXが選択肢に表示されます。Google:適切なキャンペーン タイプを選択する)
- 質の高いクリエイティブ アセット(広告素材)を用意できる。EC型は Merchant Center の商品データも整える
4つの条件がそろうまでは検索キャンペーン1つで計測と広告文を確かめ、そろったらP-MAXを検討する、という順番になります。
業態別:最初に作るのは検索、次の候補は業態と目的で変わる
問い合わせ型、予約・来店型、EC型では最初に作るのは検索(EC型はショッピングも候補)で、名前を知らせることが目的の場合だけ動画かディスプレイから始めます。
| 業態・目的 | 最初に作るもの | 次に検討するもの | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせ型(工務店・リフォーム・士業・BtoB) | 検索(目標は「見込み顧客の獲得」) | 4条件がそろったらP-MAX、サイト訪問者へのディスプレイ | 商談につながる問い合わせを数える |
| 予約・来店型(美容室・整体院・クリニック・飲食店) | 検索(地域名と業種で探す人向け) | P-MAX(目標は「来店数と店舗売上の向上」) | Googleビジネスプロフィールをリンクし、地域の設定を確認 |
| EC型 | 検索、または Merchant Center を使うショッピング | Merchant Center のデータを使うP-MAX、動画 | 商品データを先に整える |
| 新商品・新店舗を知らせたい | 動画またはディスプレイ | 名前で検索した人への検索広告 | 何を成果として見るかを先に決める |
表は業態ごとの例として Framework が整理したもので、Google の推奨ではありません。Instagram や Facebook のフィードに広告を出したい場合は、Meta広告の始め方(出稿前の準備から配信開始まで)で手順を説明しています。
Google広告とMeta広告のどちらから始めるかは、Meta広告とGoogle広告の違い(顧客が検索するかで選ぶ判断表)で業態別に整理しています。検索や地図での見つかり方を整える方法、SNS運用など広告以外の手段も含めて比べる場合は、Web集客の方法と選び方を参照してください。LINE や Yahoo! JAPAN の掲載面に広告を出す場合は、2026年4月の統合で名称と仕組みが変わったため、LINEヤフー広告の変更点と、LINE広告からの移行の確認点を先に確認してください。