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広告運用の外注

広告代理店の乗り換え手順:アカウントとデータの引き継ぎ方

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編集:Framework

結論

広告代理店の乗り換えは、広告アカウントと計測ツールの持ち主と自社の管理者権限を確かめ、新しい代理店に権限を渡して引き継ぎを終えてから、最後に旧代理店のアクセスを外す順で進めます。Google広告は自社に管理者がいれば代理店のMCCを外しても使えますが、Meta広告は代理店のポートフォリオで作った広告アカウントを自社へ移せません。

この記事でわかること

  • 乗り換えの5段階と、旧代理店のアクセスを最後に外す理由
  • Google広告・Meta広告・GA4・タグ マネージャーで確かめる画面と必要な権限
  • Google広告で旧代理店のMCCを外す前に確かめる3つの設定
  • Meta広告で広告アカウントを移せない場合の選択肢と、作り直したときに引き継げるもの
  • 業態ごとの計測の確認点と、乗り換え直後に成果が揺れる条件

広告代理店を乗り換えるときは、旧代理店の権限を外す前に、自社が管理者として各ツールを操作できる状態を作り、新しい代理店への引き継ぎを終えてから旧代理店を外します。先に旧代理店とのつながりを切ると、Google広告では代理店側で共有していたリストやコンバージョンの計測、代理店経由の請求に頼っていた配信が止まることがあります(Google 広告ヘルプ:MCC アカウントからのアカウントのリンク解除について)。

広告アカウントをそのまま使い続けられるかは媒体で違います。Google広告は、代理店の管理用アカウントから作られた広告アカウントでも、自社のユーザーが管理者権限を持っていれば使い続けられます。Meta広告は、代理店のビジネスポートフォリオで作られた広告アカウントを自社のポートフォリオへ移せないため、共有を続けてもらうか、新しく作るかを選びます。

この記事では、「代理店の変更」「リプレイス」「アカウントの移管」と呼ばれる作業を、Google広告・Meta広告・Googleアナリティクス・Googleタグ マネージャーの権限と設定の引き継ぎとして整理します。媒体・ツールの仕様は、2026年10月14日時点の公式ヘルプに基づきます(Google 広告ヘルプ、Metaビジネスヘルプセンター、アナリティクス ヘルプ、タグ マネージャー ヘルプ)。

乗り換えは、持ち主の確認から旧代理店の解除まで5段階で進める

広告代理店の乗り換えは、持ち主と権限の確認、自社の管理者権限の確保、新しい代理店への権限の付与、計測・オーディエンス・素材・過去データの引き継ぎ、旧代理店のアクセスの解除の5段階で進めます。段階の順番は、どのツールでも権限を渡したり外したりできるのは管理者だけであることと、旧代理店とのつながりを外した時点で止まる設定があることから決まります。

Google広告では、代理店の管理用アカウントで共有していたリストを使う広告グループは、リンクの解除で配信が止まります。代理店側で管理していたコンバージョンの計測は解除後のクリックを記録しなくなり、代理店が毎月の請求書発行で支払っていた場合は広告の掲載が止まります(Google:リンク解除について)。

3段階目と4段階目は自社・新しい代理店・旧代理店の三者がアクセスできる期間になり、旧代理店のアクセスはこの期間に引き継ぎを終えてから外します。

広告代理店の乗り換えの5段階と、段階ごとに自社・新しい代理店・旧代理店のだれがアクセスできるかを示した図。3段階目と4段階目は三者がアクセスでき、5段階目で旧代理店のアクセスを解除する
図1 乗り換えの5段階と、段階ごとにアクセスできる人。Google 広告ヘルプ「MCC アカウントからのアカウントのリンク解除について」をもとに作成(Framework作成)

契約の面では、旧代理店の契約が終わる日と新しい代理店が作業を始める日を、この重なる期間を含めて決めます。初期設定費に既存アカウントの引き継ぎが含まれるかは、広告運用代行の費用と見積もりの見方の費目の表で確かめられます。

最初に、4つのツールの持ち主と自社の権限を確かめる

乗り換えの最初の作業は、Google広告・Meta広告・Googleアナリティクス(GA4)・Googleタグ マネージャーの4つについて、アカウントを誰が所有し、自社のユーザーが管理者の権限を持っているかを確かめることです。4つのうち1つでも自社に管理者がいなければ、旧代理店の協力なしには新しい代理店に権限を渡せません。

ツール確かめる画面自社に必要な権限その権限でできること
Google広告[管理者]メニューの[アクセスとセキュリティ]管理者権限アクセスの許可と変更、MCCのリンク リクエストの承認、MCCとのリンクの解除(Google 広告ヘルプ:アクセス権の概要)
Meta広告Meta Business Suiteの[設定]の[広告アカウント]ビジネスポートフォリオの全権限パートナーの追加と削除、アセットの共有のリクエスト(Meta:パートナーを削除する)
GA4[管理]の[アカウントのアクセス管理][プロパティのアクセス管理]管理者ユーザーの追加と削除、役割の割り当て(アナリティクス ヘルプ:アクセス権とデータ制限の管理)
タグ マネージャー[管理]の[ユーザー管理]アカウントの「管理者」ユーザーの追加、アカウントとコンテナの権限の変更(タグ マネージャー ヘルプ:ユーザーと権限の管理)

Google広告では、同じ[アクセスとセキュリティ]で、リンクしているMCCアカウントと、どのMCCがオーナー(所有者)になっているかを示す[オーナー]列も確かめます(Google 広告ヘルプ:クライアント アカウントのオーナー権限について)。

Meta広告では、広告アカウントのほか、Facebookページ・Instagramアカウント・データセット・カタログなどもビジネスポートフォリオで管理するビジネスアセットなので(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオについて)、使っているものの所有者を同じ画面で確かめます。

Google広告は、自社に管理者がいれば旧代理店のMCCを外しても使える

Google広告の広告アカウントは、代理店のクライアント センター(MCC)アカウント(複数の広告アカウントをまとめて管理するためのアカウント)から作られていても、自社のユーザーが管理者権限を持っていれば、MCCとのリンクを解除して使い続けられます。個々の広告アカウントからMCCとのリンクを解除しても、そのアカウントの履歴は失われず、Google広告の機能も引き続き使えます(Google:リンク解除について)。

MCCが新しく作った広告アカウントは、そのMCCが自動的にオーナーになります。オーナーのMCCは管理者の招待や削除、オーナー権限の譲渡ができますが、データは広告アカウント側が所有します。広告アカウント側のユーザーはオーナー権限を譲渡できない一方、オーナーのMCCとのリンクはいつでも解除でき、解除後は別のMCCにオーナー権限を与えられます(Google:オーナー権限について)。

自社のユーザーに管理者権限がない場合は、旧代理店に自社のユーザーを管理者として招待してもらうところから始めます。オーナーのMCCの管理ユーザーは、広告アカウントの管理者権限を持つユーザーを招待できます(同上)。

新しい代理店とは、代理店のMCCから届くリンク リクエストを、自社の管理者が[アクセスとセキュリティ]で承認してつなぎます(Google 広告ヘルプ:アカウントを MCC アカウントにリンクする)。管理者権限があれば承認から旧MCCの解除まで自社で行えるため、最初の分かれ目は自社に管理者がいるかどうかです。

Google広告の乗り換えの分岐の図。自社のユーザーに管理者権限があれば新しい代理店のMCCからのリンク リクエストを承認し、なければ旧代理店に管理者として招待してもらう。共有リスト・クロスアカウントの計測・請求を広告アカウント側に移してから、旧代理店のMCCとのリンクを解除する
図2 Google広告の乗り換えの分岐。Google 広告ヘルプ「クライアント アカウントのオーナー権限について」「アカウントを MCC アカウントにリンクする」をもとに作成(Framework作成)

新しい代理店のMCCにオーナー権限を与えるかは別に決めます。Googleは、MCCがオーナーの権限を必要とする場合に限ってオーナーにすることを勧めています(Google:オーナー権限について。英語版と照合)。自社でアカウントを作り、管理者権限を持ったまま代理店を招待する流れは、Google広告の始め方の手順1で紹介しています。

Google広告で旧MCCを外す前に、共有リスト・計測・請求を確かめる

Google広告で旧代理店のMCCとのリンクを解除する前に確かめるのは、MCCで共有しているリスト、MCCで管理しているコンバージョン アクション(クロスアカウント コンバージョン トラッキング)、MCCが支払い元の毎月の請求書発行の3つで、いずれも解除した時点で配信か計測に影響します(Google:リンク解除について)。

MCC側の設定リンクを解除すると解除の前にすること
MCCの共有リスト(データ セグメント。旧称「リマーケティング」)そのリストを対象や除外に使う広告グループ・キャンペーンの配信が止まる広告アカウント側でリストを用意し、配信の設定を差し替える
クロスアカウント コンバージョン トラッキング解除後のクリックによるコンバージョンは記録されない(解除前のクリックは計測期間、通常30日の間は記録される)広告アカウント側のコンバージョン アクションとタグが動いているかを確かめる
毎月の請求書発行(旧代理店のMCCが支払い元)広告の掲載が止まるお支払い情報の設定を先に変える(新しい設定は、リンクするMCCに作ると案内されている)

クロスアカウント コンバージョン アクションはMCCで管理され、広告アカウント側からは確認できても変更できません(Google 広告ヘルプ:クロスアカウント コンバージョン トラッキングについて)。広告アカウントに以前から独自のコンバージョン トラッキング タグが設置されていれば、リンクの解除後はそのタグによる計測が再開されます(Google:リンク解除について)。どの行動を成果として数えるかを見直すなら、コンバージョン計測の設計で業態ごとの決め方を確かめられます。

旧代理店が行った設定の変更は、変更履歴で過去2年間分を確認できます。予算をいつ変えたか、キーワードを誰が追加したかなどを、表示回数・クリック数・費用などのデータと時系列で並べて見られます。ただし、Googleの担当者がコンサルティング中に行った変更や、アカウント単位の設定変更の一部は表示されないことがあります(Google 広告ヘルプ:変更履歴について)。

Meta広告は、代理店のポートフォリオで作った広告アカウントを自社に移せない

Meta広告では、ビジネスポートフォリオ(ヘルプの一部には「ビジネスマネージャ」という表記も残っています)で新しく作った広告アカウントはそのポートフォリオに永続的に登録され、削除したり別のポートフォリオへ移したりできないため、旧代理店のポートフォリオで作られた広告アカウントを自社のポートフォリオへ移すことはできません(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオに広告アカウントを追加する。英語版と照合)。

同じヘルプによると、広告アカウントを所有できるビジネスポートフォリオは1つだけで、既存の広告アカウントを取得した場合も、そのポートフォリオから削除したり移したりできなくなる場合があります。

広告アカウントが自社のポートフォリオにあれば、乗り換えはパートナーの入れ替えで済みます。代理店などのパートナーには、自社のビジネスポートフォリオからページ・Instagramアカウント・広告アカウントなどのアクセスを付与できます(Metaビジネスヘルプセンター:Meta Business Suiteのパートナーについて)。ポートフォリオの全権限を持つ人は、[設定]の[パートナー]から旧代理店を削除できます(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオからパートナーを削除する)。

Instagramの運用だけを外注する場合に、パートナーに渡すタスクの選び方はインスタ運用代行の選び方で整理しています。

旧代理店のポートフォリオが広告アカウントを所有している場合の選択肢は、共有を続けてもらうか、自社で新しく作るかの2つで、所有者の協力が要るかどうかと、過去の履歴を使えるかどうかが違います。

Meta広告の乗り換えの分岐の図。広告アカウントを自社のビジネスポートフォリオが所有していればパートナーを入れ替え、旧代理店が所有していれば自社へ移せないため、共有を続けてもらうか自社で新しい広告アカウントを作る
図3 Meta広告の乗り換えの分岐。Metaビジネスヘルプセンター「ビジネスポートフォリオに広告アカウントを追加する」「ビジネスポートフォリオからパートナーを削除する」をもとに作成(Framework作成)
  • A 共有を続けてもらう:自社のポートフォリオから、別のポートフォリオの広告アカウントへのアクセスをリクエストでき、所有者側の全権限を持つ人が承認すると使えます。アカウントは旧代理店のポートフォリオに残り、アクセスが共有される形です(Meta:広告アカウントを追加する)。
  • B 自社で新しい広告アカウントを作る:自社のポートフォリオで作った広告アカウントは、自社のポートフォリオに登録されます。新しく作ったポートフォリオで作れる広告アカウントは最初は1つで、キャンペーンを配信して支払いが行われると最大3つに増えます(同上)。

支払い方法も確かめます。旧代理店から共有されたクレジットカードで広告費を払っている場合、カードの所有者がアクセスを外すとただちにそのカードは使えなくなり、広告の配信が止まる場合があります(Metaビジネスヘルプセンター:別のビジネスのクレジットカードを追加する)。旧代理店を外す前に、自社の支払い方法を設定しておきます。自社でポートフォリオを作り、代理店をパートナーとして追加する流れは、Meta広告の始め方(手順1)で解説しています。

広告アカウントを作り直すと、引き継げるのはデータの一部になる

旧代理店が所有する広告アカウントを使えず新しく作り直す場合、配信の履歴と成果のデータは新しいアカウントに移らず、オーディエンスは共有の条件を満たしたものだけを使えます。

引き継ぐもの既存のアカウントを使い続ける新しいアカウントを作る
配信と変更の履歴そのアカウントに残る(Google広告はMCCとのリンク解除でも失われない)新しいアカウントにはない
入札・配信に使われてきた成果のデータそのアカウントに残る成果がない状態から始まる
キャンペーン・広告の設定そのまま使える作り直す
カスタムオーディエンス(Meta)そのまま使える共有の条件を満たせば使える(類似オーディエンスは作れない)

Googleは、以前のキャンペーンのコンバージョン データが、スマート自動入札の最初の学習期間を短くするのに役立つと説明しています(Google 広告ヘルプ:キャンペーンの学習期間の長さ。英語版と照合)。アカウントを作り直すと、新しいアカウントではそのアカウントでのコンバージョンの実績がない状態から始まります。

Meta広告のカスタムオーディエンスは、共有する側と共有を受ける側がどちらもビジネスポートフォリオに属し、オーディエンスの共有関係を結べば、広告アカウントの間で共有できます。共有はオーディエンスがあるポートフォリオの全権限を持つ人が始め、共有先のポートフォリオの全権限を持つ人がパートナーシップを承認します。共有されたオーディエンスからは、類似オーディエンスを作れません(Metaビジネスヘルプセンター:カスタムオーディエンスリストの共有方法。日本語版の条件の書き方があいまいなため英語版と照合)。

計測ツールは、自社に管理者を置いてから代理店に必要な権限を渡す

Googleアナリティクスとタグ マネージャーは、自社に管理者を置いたうえで、代理店には作業に必要な役割と権限だけを渡します。タグ マネージャーのヘルプは、有効な管理者アカウントを少なくとも2つ用意することと、アカウントを外部の代理店ではなく組織内の担当者が管理することを勧めています(タグ マネージャー ヘルプ:ユーザーと権限の管理。英語版と照合)。

GA4の役割は管理者・編集者・マーケティング担当者・アナリスト・閲覧者の5つで、ユーザーの追加・削除と役割の割り当てができるのは管理者です。編集者はプロパティ単位の設定をすべて管理でき、マーケティング担当者はオーディエンス・イベント・キーイベント(以前の GA4 の「コンバージョン」)を作成・編集・削除できます(アナリティクス:アクセス権の管理)。

GA4のアカウント自体を旧代理店が作っている場合は、アカウント間でプロパティを移す「プロパティの移行」があり、ヘルプは代理店を変えたときを例に挙げています。移行には、移行元と移行先の両方のアカウントで管理者と編集者の役割が必要です(アナリティクス ヘルプ:プロパティを移行する)。データ探索で使えるデータの期間は、プロパティのデータ保持の設定で決まります(アナリティクス ヘルプ:データの保持)。

タグ マネージャーのコンテナの権限は「アクセス権なし」「読み取り」「編集」「承認」「公開」で、公開の権限があればバージョンの作成・編集・公開ができます。アカウントやコンテナに管理者がいなくなると自動的に削除されるため(タグ マネージャー:ユーザーと権限の管理)、旧代理店のユーザーを外す前に、自社の管理者が残っていることを確かめます。

素材・レポート・権利は、契約が終わる前に受け取る範囲を決める

バナーや動画の元データ、報告に使っていた資料、運用の意図の記録は広告アカウントの中にないため、管理画面の権限を引き継いでも手元に残らず、契約が終わる前に何をどの形式で受け取るかを旧代理店と決めます。受け取るものは、次の7つに分けて確かめます。

  1. アカウントのID:広告アカウントのID、MCCやビジネスポートフォリオのID(新しい代理店とのリンクや共有のリクエストに使う)
  2. 運用の記録:変更履歴に残らない、何をなぜ試し、なぜやめたかの記録
  3. 過去のレポート:期間・指標の定義と、管理画面で同じ数字を出す条件(読み方は広告運用レポートの作り方と見方)
  4. 計測の一覧:どの行動を、どのツールのどのタグで数えているか。タグ マネージャーのどのコンテナで管理しているか
  5. 素材:バナー・動画・LP(ランディングページ)の元データと、契約で定めた利用範囲と権利の扱い(解釈は契約書を確かめ、必要なら専門家に相談する)
  6. 外部ツール:レポート作成や計測のツールの契約名義と、契約終了後も使えるか
  7. 支払い:代理店経由で払っていた広告費の精算の時期と、自社の支払い方法に切り替える日

Frameworkも運用代行を引き継ぐときは、現在の契約条件を確認したうえで、アカウント権限・過去データ・計測設定・素材の引き継ぎ範囲を整理しています(よくある質問の「今の運用会社からの引き継ぎ」、広告運用代行の支援内容)。

業態によって、引き継ぎで特に確かめる計測が変わる

引き継ぎで特に確かめる計測は業態で変わり、問い合わせ型は電話と商談・成約の記録、予約・来店型は予約の完了を数えるタグの置き場所、EC型は購入の計測と商品カタログの持ち主が中心になります。

  • 問い合わせ型(工務店・士業・BtoBサービスなど):フォームの送信に加えて電話を数えている場合は、通話のコンバージョン アクションが広告アカウント側にあるか、旧代理店のMCCで管理されていないかを確かめます。商談・成約をサイトの外で記録して広告に返している場合は、誰がどの方法で取り込んでいたかも引き継ぎます(サイトの外で起きた成約を広告に返す方法)。
  • 予約・来店型(店舗・クリニック・サロンなど):外部の予約システムに計測のタグを入れている場合は、そのタグをどのアカウント・どのタグ マネージャーのコンテナで管理しているかを確かめます。地図検索のプロフィールの運用も任せていた場合は、Googleビジネスプロフィールの記事でオーナーと管理者の違いを確かめられます。
  • EC型(ネットショップ・通販):購入の計測に加えて、Meta広告で商品カタログを使っている場合は、カタログを所有するビジネスポートフォリオを確かめます。カタログも、ビジネスポートフォリオで管理するビジネスアセットの1つです(Meta:ビジネスポートフォリオについて)。

乗り換え直後の成果は、大幅な編集と入札戦略の変更で揺れる

乗り換えの後に配信が再び学習の段階に入るのは、ターゲット設定・クリエイティブ・入札戦略などを変えたときで、Metaが大幅な編集として挙げる操作にも、Googleが「学習中」の理由として挙げる変更にも、代理店やユーザーの入れ替えは含まれていません。

Meta広告で大幅な編集とされるのは、ターゲット設定・クリエイティブ・最適化イベント・入札戦略の変更、広告セットへの新しい広告の追加、広告セットの7日以上の停止で、予算や入札額は変更の度合いで判断されます。大幅な編集をすると広告セットは再び情報収集期間(いわゆる学習期間)に入り、その間はパフォーマンスが安定せず、結果の単価が悪化する傾向があります(Metaビジネスヘルプセンター:大幅な編集と情報収集期間)。

Google広告では、入札戦略の新規作成や再有効化、入札戦略の設定の変更、キャンペーン・広告グループ・キーワードの追加や削除で、入札戦略のステータスが「学習中」になります。学習期間の長さは、コンバージョン数、コンバージョン サイクルの期間、入札戦略の3つで変わります(Google:学習期間の長さ)。

このため、引き継いだ直後に構成を大きく作り変えるか、既存の配信を続けながら変更を絞るかを、新しい代理店と始める前に決めます。引き継ぎの作業中に広告セットを7日以上止めると、再開したときに情報収集期間に戻る点にも注意します。成果を判断できる日の数え方は、広告の成果が出るまでの期間で整理しています。

まとめ

まず、4つのツールの画面を開いて、持ち主と自社の権限を表に書き出します。Google広告は[アクセスとセキュリティ]で自社の管理者とオーナーのMCCを、Meta広告はMeta Business Suiteの[設定]の[広告アカウント]で所有するポートフォリオを、GA4は[アカウントのアクセス管理]、タグ マネージャーは[ユーザー管理]で自社の管理者を確かめます。

自社に管理者がいないツールがあれば、旧代理店に管理者としての招待を頼むのが最初の依頼です。そのうえで、Google広告ならMCCの共有リスト・クロスアカウントの計測・請求の3つ、Meta広告なら広告アカウントの所有者と支払い方法を確かめ、新しい代理店の候補には代行会社の選び方のチェックポイントとあわせて、引き継ぎの範囲と日程を質問します。

よくある質問

広告代理店を変えると、広告の学習はリセットされますか?
広告代理店や担当者を入れ替えただけでは、Metaビジネスヘルプセンター「大幅な編集と情報収集期間」が挙げる条件には当たりません。学習に戻るのは、新しい代理店がターゲット設定やクリエイティブ、入札戦略を変えたり、広告セットを7日以上止めたりした場合です。Google 広告ヘルプ「キャンペーンの学習期間の長さと、それに影響を与える要因」でも、「学習中」になる理由は入札戦略の作成や設定・構成の変更です。
旧代理店が広告アカウントの権限を渡してくれない場合は、どうすればよいですか?
Google広告で自社のユーザーが管理者権限を持っていれば、代理店のMCCがオーナーでも、Google 広告ヘルプ「クライアント アカウントのオーナー権限について」のとおり自社側からリンクを解除できます。Meta広告で旧代理店のビジネスポートフォリオが広告アカウントを所有している場合は、使い続けるには所有者側の承認が必要なので、自社のポートフォリオで新しい広告アカウントを作る方法もあります。引き継ぎの義務など契約の解釈は、契約書を確かめて専門家に相談してください。
代理店を変えても、Googleアナリティクスの過去のデータは使えますか?
Googleアナリティクスのプロパティが旧代理店のアカウントにある場合でも、アナリティクス ヘルプ「プロパティを移行する」の手順で自社のアカウントへ移せ、レポートデータはコピーではなく移行先へ移ります。アナリティクス ヘルプ「データの保持」によると、保持期間の設定(標準のプロパティで2か月か14か月)が影響するのはデータ探索とファネルのレポートで、標準の集計レポートには影響しません。

出典

  1. Google 広告ヘルプ「クライアント センター(MCC)アカウント: クライアント アカウントのオーナー権限について」(2026-10-14 確認)
  2. Google 広告ヘルプ「Google 広告アカウントのアクセス権の概要」(2026-10-14 確認)
  3. Google 広告ヘルプ「クロスアカウント コンバージョン トラッキングについて」(2026-10-14 確認)
  4. Google 広告ヘルプ「変更履歴について」(2026-10-14 確認)
  5. Google 広告ヘルプ「キャンペーンの学習期間の長さと、それに影響を与える要因」(2026-10-14 確認)
  6. Metaビジネスヘルプセンター「Meta Business Suiteでビジネスポートフォリオに広告アカウントを追加する」(2026-10-14 確認)
  7. Metaビジネスヘルプセンター「Meta Business Suiteのパートナーについて」(2026-10-14 確認)
  8. Metaビジネスヘルプセンター「ビジネスポートフォリオからパートナーを削除する」(2026-10-14 確認)
  9. Metaビジネスヘルプセンター「ビジネスポートフォリオについて」(2026-10-14 確認)
  10. Metaビジネスヘルプセンター「広告アカウントの支払い方法に別のビジネスのクレジットカードを追加する」(2026-10-14 確認)
  11. Metaビジネスヘルプセンター「カスタムオーディエンスリストの共有方法」(2026-10-14 確認)
  12. Metaビジネスヘルプセンター「大幅な編集と情報収集期間」(2026-10-14 確認)
  13. アナリティクス ヘルプ「アクセス権とデータ制限の管理」(2026-10-14 確認)
  14. アナリティクス ヘルプ「プロパティを移行する」(2026-10-14 確認)
  15. アナリティクス ヘルプ「データの保持」(2026-10-14 確認)
  16. タグ マネージャー ヘルプ「ユーザーと権限の管理」(2026-10-14 確認)

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