SEO対策(検索エンジン最適化)を外注するときに確認するのは、任せる作業の範囲、Googleの方針に沿った手法か、成果をどう測るか、サイトとSearch Consoleの権限をどこまで渡すかの4点です。Googleは、Googleで一番上に掲載されることは誰にも保証できないとし、掲載順位の保証やGoogleとの「特別な関係」をうたう業者には注意が必要だとしています(Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」)。
この記事は、同じ資料が挙げる業者への質問と注意点、Googleのスパムに関するポリシー、Search Console ヘルプの権限の説明を、Frameworkが外注の前後で確かめる順に並べ直したものです。2026年10月18日時点の公式情報に基づきます(Google 検索セントラル、Search Console ヘルプ)。SEO会社の費用の相場は一次資料で確かめられなかったため、金額は示しません。
SEOの外注は、任せる作業を決めてから業者を比べる
SEOの外注は、どの作業を任せるかを先に決め、そのあとで面談、提案の照合、権限の渡し方、成果の測り方の順に確かめます。任せる作業によって、業者に聞く質問や、Search Consoleなどで渡す権限が変わるためです。
Google:SEO 業者の利用を検討するは、SEO業者や代理店が提供するサービスとして次の8つを挙げています。
- サイトのコンテンツや構成の見直し
- ホスティング、リダイレクト、エラーページ、JavaScriptの使用など、開発に関する技術的なアドバイス
- コンテンツの開発(記事などの制作)
- オンラインでのビジネス促進キャンペーンの管理
- キーワードに関する調査
- SEOのトレーニング
- 特定のマーケットや地域に関する専門知識
- 生成AI向けの最適化
同じ資料は、小規模なローカルビジネスの経営者なら作業の多くをおそらく自分で行えるとして、まずSEO スターター ガイドから始めることを勧めています。自社で進める手順はSEO対策のやり方の基本にまとめています。手法を知っておけば、外注した後も、業者が推奨されない手法や禁止されている手法を使おうとしていないかを見分けられるとしています。
外注を検討するのに適した時期として、同じ資料はサイトの再構築を検討しているとき(早いほどよい)と、新しいサイトの開設を計画しているときを挙げています。最初から検索エンジンとの相性を考えて設計できるためです。次の表は、これらの記述をもとにFrameworkが状況ごとの判断に整理したものです。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| サイトの作り直し・新規開設を計画している | 設計の段階から依頼を検討する |
| 地域の小規模な事業で、ページ数が少ない | SEO スターター ガイドで自社で進め、迷う点だけトレーニングや見直しを頼む |
| 記事を増やしたいが、社内に書く時間がない | コンテンツの開発を頼み、事実の確認と公開の判断は自社に残す |
| 技術的な問題(転送やエラー)が分からない | 技術的なアドバイスやサイトの見直しを頼む |
サイトの作り直しでURLが変わる場合は、ホームページリニューアルで検索順位を落とさない手順にある転送の作業を、依頼する範囲に入れるかも決めておきます。
SEO業者の選び方は、Googleが挙げる8つの質問で比べる
SEO業者の候補との面談では、Google 検索セントラルが例に挙げる8つの質問を各社に同じように聞き、答えの具体性で比べます。表の右の列は、Frameworkが同じ資料のほかの記述と照らして、答えで確かめる点を加えたものです。
| 質問(Googleの例) | 答えで確かめる点 |
|---|---|
| 1. 過去の作業のサンプルと成功事例 | どの作業をして、何を成果として数えたか |
| 2. Google 検索の基本事項(旧称:ウェブマスター向けガイドライン)に準拠しているか | スパムに関するポリシーに触れる手法を使わないと言えるか |
| 3. 期待される結果とその時期、成果の測り方 | Search Consoleのどの数値で、いつ確かめるか |
| 4. 同業種での実績 | 自社と同じ業種の検索のされ方を知っているか |
| 5. 該当する国や地域での実績 | 地域で集客するなら、その地域での経験 |
| 6. 外国語サイトの開発経験 | 海外向けのページがある場合だけ聞く |
| 7. 創業年数 | 事業を続けてきた期間と、担当者の体制 |
| 8. 連絡の取り方と、サイトに加えた変更とアドバイスの理由を伝えてくれるか | 変更の一覧と理由を報告に含めるか |
質問のほかに、Google:SEO 業者の利用を検討するは、業者が自社のビジネスに関心を持っているかを見るよう勧めています。関心のある業者なら、ビジネスの独自性、競合、検索結果がどう役立つか、顧客がどのように自社を見つけるかを質問してくるはずだとしています。過去の顧客に、役に立ったか、連携しやすかったか、良い成果が出たかを尋ねる信用照会も挙げられています。
順位保証や「特別な関係」をうたう業者は避ける
Googleは、Googleで一番上に掲載されることは誰にも保証できないとしており、順位を保証すると主張する業者、Googleとの「特別な関係」や「優先登録」を宣伝する業者には注意するよう勧めています(Google:SEO 業者の利用を検討する)。次の表のような言い方は、同じ資料が注意を促している項目にあたります。
| 業者の言い方の例 | Googleの記述 |
|---|---|
| 「この変更で検索結果の1ページ目に表示されます」 | 最初のページへの表示を保証するなら、他の業者を探す |
| 「Googleと特別な関係があります」「優先登録できます」 | 注意が必要 |
| 突然届く「主要な検索エンジンに登録されていません」というメール | 事前に了承していないメールは疑う |
| 「当社のサイトへのリンクを貼ってください」 | SEO業者にリンクする必要は一切ない |
| 「何千もの検索エンジンに登録します」 | 一般に効果がなく、避ける |
| 何をするかを説明しない | 用心し、説明を求める |
| 「広告を出せば検索順位も上がります」 | 広告は検索結果での表示に影響しない |
同じ資料によると、Googleは検索結果への掲載や順位に関して金銭を受け取ることはなく、広告以外の検索結果(オーガニック検索)への掲載は無償です。広告と自然検索の違いはWeb集客の手段の選び方で整理しています。
業者に任せても、手法の結果は依頼した側に及びます。同じ資料は、業者が人を欺くようなコンテンツを作成した場合はサイトがGoogleのインデックスから完全に削除される可能性があり、最終的には依頼した業者の行為の責任は依頼者にあるとしています(英語版の原文 "you are responsible for the actions of any companies you hire" と照合)。
被リンクの購入は、ランキング目的ならリンクスパムにあたる
ランキングを上げる目的で被リンク(他のサイトから自社サイトへのリンク)を購入することは、Googleのスパムに関するポリシーでリンクスパムの例に挙がっています(Google:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー)。同じポリシーは、次のような行為もリンクスパムの例にしています。
- リンクやリンクを含む投稿に関して、金銭・物品・サービスをやり取りする
- 過剰な相互リンクや、相互リンクのためだけのページを作る
- 自動化されたプログラムやサービスで自分のサイトへのリンクを作る
- 質の低いディレクトリやブックマークサイトにリンクを載せる
- 他のサイトで配布される記事・ゲスト投稿・プレスリリースに、ランキングを渡すリンクを入れて支払う
一方で同じポリシーは、広告やスポンサー活動を目的としたリンクの売買は通常の経済活動で、rel="nofollow" か rel="sponsored" の属性をリンクに付けていれば違反にならないとしています。お金を払って載せたリンクかどうかと、その属性の有無で分けると、次の図のようになります。
図2の右下は、ポリシーに挙がった例にあたらないという意味です。同じポリシーは、挙げた例以外のスパム行為にも適用される可能性があるとしています。ポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。
見積もりや提案書に「被リンク獲得」「外部対策」の行があれば、リンクをどこから、どのような方法で得るのか、相手に何かを支払うのかを確かめます。Googleの担当者がポリシーに準拠していないと判断した場合の手動による対策は、Search Consoleの[手動による対策]レポートで確かめられ、その種類には「サイトへの不自然なリンク」があります(Search Console ヘルプ「[手動による対策]レポート」)。
業者の提案は、Googleの公式ドキュメントを根拠にしているかで評価する
SEO業者の提案や監査の結果は、サイトを大きく変える前にGoogle 検索の公式ガイダンスと照らし合わせ、推奨の裏付けとしてGoogleの公式ドキュメントを引用しているかで評価する、というのがGoogleの勧めです(Google:SEO 業者の利用を検討する)。同じ資料は、SEO監査では改善の現実的な評価と、関連する作業の見積もりを示すべきだとしています。
業者が使うツールの数値にも注意します。Google:サードパーティの SEO ツールとアドバイスに関するガイダンスによると、Googleはサードパーティのツールを評価しておらず、それらのツールはGoogleの内部のランキングデータにアクセスすることもパフォーマンスを保証することもできません。Googleに「容認」「承認」されていると主張するツールやサービスには注意し、Googleから直接データを得られるSearch Consoleを使うことを強く勧めています。
AI(生成AI)による回答への対策をうたう提案は、AEO(回答エンジン最適化)やGEO(生成エンジン最適化)とも呼ばれます。Google:SEO 業者の利用を検討するは、こうしたアドバイスが生成AI機能向けに最適化するためのGoogleの公式ガイダンスに沿っているかを確かめるよう挙げています。
記事の制作を任せる場合は、生成AIの使い方も確かめます。Google:生成 AI によるコンテンツを使用するためのガイダンスは、ユーザーにとっての価値を加えずに大量のページを生成するとスパムに関するポリシー(大量生成されたコンテンツの不正使用)に違反する可能性があるとし、AIが作った内容は公開前に手動で事実を確認することが重要だとしています。誰が事実を確かめ、誰が公開を承認するかを契約の前に決めておきます。