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「No.1」「満足度◯%」の表示ルール:景品表示法と打消し表示の点検表

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編集:Framework

結論

No.1表示や「満足度◯%」は禁止ではなく、合理的な根拠に基づき事実と一致していれば使えます。満足度など主観的評価のNo.1は、比較対象・回答者・調査方法・表示との対応の4条件を満たす調査が必要で、範囲・地域・期間・出典も明示します。条件や例外は、強調表示と一体で読める位置と大きさで示します。

この記事でわかること

  • No.1表示が景品表示法上の問題になる場合と、責任を負うのが広告主であること
  • 「顧客満足度No.1」「医師の◯%が推奨」の根拠となる調査に必要な条件
  • 範囲・地域・期間・出典の書き方と、根拠の資料を出せないときの扱い(不実証広告規制)
  • 打消し表示が見落とされる配置と、スマホのLPで条件を置く位置
  • LINEヤフー広告の掲載基準と、公開前に実績表現を確かめる13項目の点検表

「No.1」や「満足度◯%」の表示は、景品表示法で一律に禁止されているわけではなく、合理的な根拠に基づき、事実と異なっていなければ使えます。消費者庁は、「売上No.1」などのNo.1表示や「医師の◯%が推奨しています」などの高評価%表示が、合理的な根拠に基づかず事実と異なる場合に、不当表示として景品表示法上問題になるとしています(消費者庁:表示に関するQ&A)。

根拠がある場合も、何の・どの地域の・いつの・誰の調査によるNo.1かが分かるように書き、例外や条件(打消し表示)は目立つ表示と一緒に読めるように置きます。この記事は2026年10月22日時点の公式情報に基づきます(消費者庁・公正取引委員会・LINEヤフー広告ヘルプ)。

消費者庁・公正取引委員会の公表資料を、広告やLP(ランディングページ。広告から最初に開くページ)の原稿を確かめる順にFrameworkが並べたもので、個別の表現が違反に当たるかの判断はしません。ホームページ全体の改善の手順はホームページの問い合わせを増やす方法で扱っています。

No.1表示は、根拠があり事実と同じなら使える

No.1表示は、商品・サービスの内容の優良性や取引条件の有利性を表す表示なので、合理的な根拠に基づかず事実と異なる場合に景品表示法上の問題になる、というのが公正取引委員会の2008年の整理です(公正取引委員会:No.1表示に関する実態調査について(概要))。言い換えると、根拠があって事実と一致していれば、表示そのものは禁止されていません。

景品表示法第5条第1号は、品質などの内容を実際よりも、または競争事業者のものよりも著しく優良であると示す表示を、優良誤認表示として禁止しています。故意に偽った場合だけでなく、誤って表示してしまった場合も規制の対象です(消費者庁:優良誤認とは)。「安さ第1位」のように価格などの取引条件を著しく有利と誤認させる表示は、第5条第2号の有利誤認表示に当たり得ます(消費者庁:表示規制の概要)。

広告を外注しても、表示の責任は広告主にある

景品表示法の表示規制の対象は、その商品・サービスを供給している事業者です。消費者庁のQ&Aによると、広告代理店や媒体は、広告の制作に関わっていても供給者でない限り規制の対象にならず、不当な表示がないよう十分な注意を払うよう求められています(表示に関するQ&A)。

同じQ&Aは、小売業者が製造業者の誤った説明に基づいてチラシを作り不当表示になった例について、内容を決めたのは小売業者なので、過失の有無にかかわらず小売業者が対象になるとしています。制作会社や代理店が書いた原稿でも、公開を決める広告主が根拠を確かめます。制作を依頼するときの分担はホームページ制作の依頼前に決めることで整理しています。

「顧客満足度No.1」は、調査が4つの条件を満たす必要がある

「顧客満足度No.1」のように第三者の主観的評価を指標にするNo.1表示は、比較対象の選び方・回答者の選び方・調査方法の公平さ・表示と結果の対応の4条件を満たす調査でなければ、合理的な根拠と認められません。消費者庁のQ&Aが「少なくとも」満たす必要があるとする条件で、「医師の◯%が推奨」などの高評価%表示では2〜4が必要です(表示に関するQ&A)。

  1. 比較する商品等が適切に選定されていること
  2. 調査対象者が適切に選定されていること
  3. 調査が公平な方法で実施されていること
  4. 表示内容と調査結果が適切に対応していること
顧客満足度No.1の根拠となる調査に必要な4つの条件と、高評価%表示に必要なのは2から4であることを示す図
図1 主観的評価のNo.1表示に必要な調査の条件。消費者庁「表示に関するQ&A」(Q27)をもとに作成(Framework作成)

消費者庁は2024年9月26日に「No.1表示に関する実態調査報告書」を公表しました(消費者庁:実態調査)。同日の記者会見で長官は、満足度No.1と表示しながら、調査対象の商品・サービスの利用経験の有無を確かめずにアンケートを行っているなど、表示に見合った調査が行われていないものが少なからず見受けられたと説明しています(消費者庁:長官記者会見要旨(2024年9月26日))。

利用したことのない人に満足度を聞いた結果は、条件2の「調査対象者が適切に選定されている」かを問われる調査に当たります。長官は同じ会見で、報告書がNo.1表示に関する景品表示法上の考え方を示すもので、別にガイドラインを作る予定はないこと、2008年の公正取引委員会の報告書と併存することも述べています。

調査会社から提案されたNo.1表示も、中身を自社で確かめる

調査会社などの第三者が調査をしていても、No.1表示の景品表示法上の責任は広告主が負います。消費者庁のQ&Aは、「他社も同じ調査会社を利用しているから大丈夫」「調査会社が適法といっている」といった理由で、調査内容を確かめずに表示しないよう求め、社内での法的な検討や、必要に応じた弁護士への相談も含めて、調査内容と表示内容の対応を確かめるとしています(表示に関するQ&A)。

2024年の記者会見では、広告主が調査会社やコンサルティング会社からの積極的な勧誘に応じてNo.1表示を行い、根拠となる調査の内容を十分に理解しないまま広告している実態も明らかになったと説明されています(長官記者会見要旨)。提案を受けたら、まず調査票・回答者の条件・比較した相手の一覧・集計結果を受け取り、図1の4条件に当てはめます。

No.1の範囲・地域・期間・出典は、表示の近くに書く

No.1表示には、根拠の調査に即して、対象となる商品等の範囲、地域、調査の期間・時点、調査の出典を明りょうに表示することが望ましいとされています(公正取引委員会:No.1表示に関する実態調査について)。公正取引委員会が示した望ましい表示と、明りょうでない表示の例は次のとおりです。

項目望ましい表示明りょうでない表示の例(公正取引委員会)
商品等の範囲調査結果に即して、No.1の対象となる範囲を書く「お客様満足度○○部門No.1」(実際は通信販売される化粧品だけの調査)
地理的範囲調査対象の地域を、都道府県・市町村などの行政区画で書く「施術件数実績地域No.1」「地域No.1の合格実績」
調査期間・時点直近の調査結果に基づき、対象の期間・時点を書く「オール電化住宅施工棟数5年連続○○県下No.1」
出典調査会社名と調査の名称を具体的に書く(例の記載なし)

同じ資料は、出典とともに調査方法や結果をホームページアドレスなどで消費者が確認できるようにすることも一つの方法とし、第三者が作った既存のランキングを根拠にする場合は、その調査が客観的に実証された根拠に基づくかを確かめるとしています。2024年の記者会見でも、広告主は根拠となる情報を消費者が確認できるようにすることが望ましいとされています(長官記者会見要旨)。

4つの項目は、強調表示のすぐ下の2行ほどの注記に収められます。

架空の外壁塗装の広告で、市名でのNo.1表示の下に、範囲・地域・期間・出典を書いた注記を置いた例
図2 範囲・地域・期間・出典を書いた注記の例(社名・数値は仮定)。公正取引委員会「No.1表示に関する実態調査について(概要)」をもとに作成(Framework作成)

他社と比べる表示では、調査結果を引用するとき、調査機関・調査時点・調査場所などの調査方法のデータを広告中に表示することが適当とされ、調査結果の一部を引用するなら調査の趣旨に沿って引用します。消費者庁は、他校と異なる方法で数値化した「大学合格実績No.1」を、適正な比較ではない例に挙げています(消費者庁:比較広告)。

根拠の資料を出せないと、不当表示とみなされる

効果・性能などの表示について、消費者庁長官から期間を定めて資料の提出を求められ、合理的な根拠を示せないと、その表示は措置命令との関係では不当表示とみなされ(第7条第2項)、課徴金納付命令との関係では不当表示と推定されます(第8条第3項)。これを不実証広告規制といいます(消費者庁:不実証広告規制)。

資料の提出を求められ、期間内に出さないか合理的な根拠と認められない場合、措置命令では不当表示とみなされ、課徴金では推定されることを示す流れの図
図3 不実証広告規制の流れ。消費者庁「優良誤認とは」「不実証広告規制」をもとに作成(Framework作成)

消費者庁のQ&Aは、資料の提出期限を求めた日から15日後として説明しています。延長は、書面での申出があり正当な事由がある場合に限られ、新たな試験・調査をする必要があるという理由は正当な事由と認められないとされています(表示に関するQ&A)。資料は、表示を始める前にそろえておく必要がある、という定義からの帰結になります。

合理的な根拠と認められるには、資料が客観的に実証された内容であることと、表示した効果・性能と資料で実証された内容が適切に対応していることの2つが必要です。消費者の体験談やモニターの意見を根拠にするなら、無作為抽出法で相当数のサンプルを選び、作為が生じないように調査するなど、統計的な客観性が必要です(不実証広告規制)。

同じ考え方から、消費者庁のQ&Aは、自社の従業員やその家族など利害関係のある人の体験談を集めた調査や、購入者から送られてきた体験談は、客観的に実証されたものとは認められないとしています(表示に関するQ&A)。

違反と認められると、措置命令や課徴金の対象になる

違反行為が認められると、消費者庁は誤認の排除・再発防止策の実施・同様の違反をしないことなどを命じる措置命令を行い、違反の事実が認められなくても、おそれのある行為には指導を行います。不当表示には、第5条第3号に係るものを除き、要件を満たす限り課徴金の納付が命じられます。都道府県知事も措置命令を行えます(消費者庁:景品表示法違反行為を行った場合はどうなるのでしょうか?)。

打消し表示は、強調表示と一体で読める位置と大きさにする

打消し表示とは、強調表示(目立つ言葉で内容や取引条件を訴求する表示)に例外や条件があるときに付ける表示で、分かりやすく適切に示さなければ、強調表示が消費者に誤認され、景品表示法上の問題となるおそれがあります。2018年7月5日の消費者委員会では、委員長がこう整理し、消費者庁の表示対策課長は、強調表示と打消し表示が一体として認識できる方法を総合的に作ってほしいと説明しています(内閣府 消費者委員会:第279回本会議 議事録)。

消費者庁は打消し表示について、2017年7月14日・2018年5月16日・2018年6月7日に3本の実態調査報告書を公表し、考え方を「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」にまとめています(消費者庁:実態調査)。報告書と留意点はPDFのため、この記事では、同じ会議で表示対策課長が説明した内容を根拠にしています。

消費者庁の2017年の調査では、紙面・動画・Webのどれでも、打消し表示が小さい・短い・離れているという形で見落とされる条件がありました。

媒体調査で分かった打消し表示の実態
新聞などの紙面8ポイント未満の文字が56.9%。強調表示から5センチ以内のものが多い
動画広告表示時間が2秒以下のものが半数近く。強調表示と別の画面のものが20%強
Web広告強調表示から打消し表示までスクロールが必要なものが2割強

消費者への調査では、媒体別に見ておおむね6割が打消し表示を「見ない(読まない)」と答え、理由には文字が多く読むのが面倒、小さくて読みづらいなどが挙がりました。調査に使ったWeb広告の例では84.3%〜94.2%が打消し表示を見落とし、動画広告の例では9割を超える人が見落としていました(第279回本会議 議事録)。

見落とされる要素は、文字の大きさ・バランス・配置・背景

表示対策課長は、文字の大きさ、強調表示とのバランス、配置箇所、背景との区別によって打消し表示が認識できなくなる場合があり、動画広告では表示時間、別の画面か、音声で表示しているかも問題になると説明しています。強調表示だけに音声を付け、打消し表示を文字だけで出す場合は、認識できないおそれが高まるとしています(第279回本会議 議事録)。

単に直下に置く、ある程度の大きさにするだけでは万全ではない、とも説明されています。視線の調査では、強調表示の直下にあった「本商品を初めて購入の方に限ります」を認識した人は、その強調表示が印象に残った6人中0人でした。文字が比較的大きく、「初めてご購入の方に限り1箱で」と価格と一つの文脈で読める注記は、3人中3人が認識していました(第279回本会議 議事録)。

表示方法に問題がなくても、内容が理解できなければ問題になり得ます。調査では、打消し表示が明りょうに書かれていても2〜3割程度が誤認しており、表示対策課長は、強調表示はサービスの全体を反映しているのが原則で、打消し表示は例外的に示すものだという考えを示しています(第279回本会議 議事録)。

スマホのLPは、条件を折りたたみや申込みボタンの後ろに置かない

スマートフォンのLPでは、条件をアコーディオン(タップで開く折りたたみの欄)の中に入れたり、申込みボタンで注文フォームへ移る経路の外に置いたりすると、打消し表示が読まれないまま申し込まれるおそれがあります。2018年5月のスマートフォンの調査について、表示対策課長がこう説明しています(第279回本会議 議事録)。

同じ調査では、回答者551人のうち39.2%が、スマートフォンで打消し表示を見落として誤認し、購入・申込みをした経験があると答え、その76.4%は自宅でくつろいでいるときでした。「よくある質問」のアコーディオンは、項目名だけでは中に重要な条件があると分かりにくく、申込みボタン(コンバージョンボタン)がある場合は、特に打消し表示を認識できる形にする必要があると整理されています。

リンク先に条件を書く場合について、消費者庁は、リンクの文字にはリンク先に何があるかが分かる具体的な表現を使い、文字の大きさや配色で見落とされないようにし、関連する情報の近くに置く必要があるとしています。「送料無料」と強調して、東京都内だけという条件を小さなリンクの先に書く例を、誤認を招く例に挙げています。表示を変えたら更新日と変更箇所を書くことも求めています(消費者庁:インターネット上の広告表示)。

消費者庁の説明に沿うと、スマートフォンのLPでは、条件を価格と同じ文に入れ、申込みボタンより上に、折りたたまずに置きます。

スマートフォンのLPで、条件がページ下部やアコーディオンの中にある配置と、価格と同じ文に条件を入れて申込みボタンより上に置いた配置を比べた図
図4 スマートフォンのLPで条件を置く位置(価格・条件は架空の例)。内閣府 消費者委員会「第279回本会議 議事録」の消費者庁の説明と、消費者庁「インターネット上の広告表示」をもとに作成(Framework作成)

体験談の「個人の感想です」は、効果の印象を打ち消さない

体験談に「個人の感想です」という打消し表示を添えても、消費者が受け取る効果の印象はほとんど変わらないことが消費者庁の調査で分かり、効果・性能が十分でない商品で体験談のような効果が得られるかのように表示すること自体を問題とする考え方が示されています(第279回本会議 議事録)。

表示対策課長の説明によると、調査では体験談と同じような効果が得られると思う人が53%、自分にも効果があると思う人が39.3%で、「個人の感想です」を認識させた後に聞いても、効果に関する回答は大きく変わりませんでした。体験談を効果の根拠として使うときの条件は、前の「根拠の資料を出せないと、不当表示とみなされる」の節のとおりです。

広告媒体の規約が免責の表示を求める場合もあります。Google広告のポリシーは、健康・減量に関する文言の項目で、特定の結果をうたう体験談には、結果は保証されず個人差があることを示す免責の表示を入れるよう求めています(英語版で照合。Google 広告ポリシー ヘルプ:信頼できない文言)。媒体の求める免責表示を入れても、上の調査結果のとおり効果の印象が消えるわけではないので、景品表示法の面では体験談の内容と根拠を別に確かめます。

医療機関の体験談には医療法の規定もあり、歯科医院・クリニックの医療広告ガイドラインで扱っています。

LINEヤフー広告は、広告の中に出典・調査機関名・調査年を求める

LINEヤフー広告の掲載基準では、「No.1」「最大」「世界初」などの最大級・絶対的表現(いわゆる最上級表現)を広告のクリエイティブに使う場合、クリエイティブ内に第三者によるデータ出典・調査機関名・調査年を書き、調査データは直近1年以内の最新のものである必要があります(LINEヤフー広告ヘルプ:最上級表示、No.1 表示(クリエイティブ)。2026年5月14日更新)。

出典はリンク先のページではなくバナーやテキストの中に書き、画像の文字が読めない場合は掲載できません。ヘルプは、「日本一」に出典がない例と、「※2025年3月○○県塾協会調べ」のように調査が1年以上前の例を、掲載できない架空の例として挙げています。表示が最上級表現に当たるかは前後の文章によって変わる場合があるとしています。

リンク先のサイトに最上級表現を書く場合は、その表示に近接する場所に、客観的な調査に基づくことと、最上級である範囲・領域を明確にして調査結果を正確に引用していることを示します(LINEヤフー広告ヘルプ:最上級表示、No.1 表示(サイト))。媒体の基準と景品表示法の両方を満たす原稿は、どちらの確認にも使えます。媒体の全体像はLINEヤフー広告とは、審査で不承認になったときの確かめ方はMeta広告の審査に落ちたときの確認ポイントにまとめています。

Google広告のポリシーも、不正確な主張でユーザーを呼び込むことを認めていません(信頼できない文言)。

実績表現は、根拠・調査方法・表示位置の順に点検する

広告・LPの実績表現は、①根拠の資料がある、②調査の中身が表示に見合う、③範囲・地域・期間・出典を書いた、④条件を強調表示と一体で置いた、⑤媒体の基準に合う、⑥期限が来たら更新する、の順に確かめます。根拠の資料がなければ、その表現は②以降を確かめても使えないため、資料の有無を最初に置いています。

根拠の資料、調査の中身、範囲・地域・期間・出典、条件の置き方、媒体の掲載基準、更新の6段階で実績表現を確かめる順番の図
図5 実績表現を確かめる順番。消費者庁・公正取引委員会・LINEヤフー広告ヘルプの資料の内容を、確かめる順に並べたもの(Framework作成)

下の点検表は、この記事で確認した公式資料の内容を、Frameworkが原稿の確認に使える形に並べたものです。どれかに「いいえ」があれば、その表現を直すか外します。

#確かめることもとにした資料
1表示の裏付けとなる資料(調査票・回答者の条件・集計)が手元にあり、求められたらすぐ出せる不実証広告規制、Q&A(提出期限)
2主観的評価のNo.1なら、比較した商品等の選び方が適切Q&A(4条件の1)
3回答者が適切に選ばれている(満足度なら利用経験を確かめている)Q&A(4条件の2)、2024年の記者会見
4調査が公平な方法で行われているQ&A(4条件の3)
5表示の言葉が調査の結果と対応している(満足度の調査で別の指標のNo.1と書いていない)Q&A(4条件の4)
6体験談・モニターの声を効果の根拠にするなら、無作為抽出・相当数で、社員や家族の声だけではない不実証広告規制、Q&A
7範囲・地域(行政区画)・期間・出典を書いた公正取引委員会(2008年)
8調査結果を一部だけ引用するなら、調査の趣旨に沿っている比較広告
9条件・例外を、強調表示と同じ画面・同じ文脈に、読める大きさで置いた消費者委員会の議事録
10スマートフォンで、条件が折りたたみの中や申込みボタンの後ろだけにない消費者委員会の議事録
11リンク先に条件を置くなら、リンクの文字が具体的で、関連する情報の近くにあるインターネット上の広告表示
12LINEヤフー広告なら、クリエイティブ内に出典・調査機関名・調査年があり、1年以内のデータLINEヤフー広告ヘルプ
13調査の期間・時点を書き、新しい調査に差し替える日や取り下げる日を決めた公正取引委員会(2008年)、インターネット上の広告表示

LPの制作で扱う範囲(訴求・構成・原稿・公開前の表示とフォームの確認)は、LP制作の支援内容にまとめています。

業態によって、先に確かめる実績表現の項目が変わる

問い合わせ型は地域と期間、予約・来店型は回答者、EC型は範囲と取引条件の置き方を先に確かめる、というのが、この記事で確認した資料を業態に当てはめた整理です。下の表の表現は説明のための仮定の例です。

業態表現の例(仮定)先に確かめること
問い合わせ型(工務店・リフォーム・士業・BtoBサービス)「施工件数 地域No.1」「相談実績◯件」「地域」でなく市町村などの行政区画と、対象期間を書く(公正取引委員会は「施術件数実績地域No.1」を明りょうでない例に挙げる)
予約・来店型(美容室・整体・クリニック・飲食店)「顧客満足度No.1」「利用者の◯%が満足」回答者が実際の利用者か。満足度のNo.1は4条件、%の表示は2〜4の条件を満たすか
EC型「売上No.1」「送料無料」「初回◯円」通販に限るなどの範囲と期間。送料や2回目以降の条件を、強調表示と一体で置いているか

不動産の広告には業界の表示規約があり、「No.1」などの用語は根拠資料がなければ使えません(不動産広告の表示規約)。医療機関は医療法の広告規制が先にかかります。

判断に迷う表現は、企画の段階で消費者庁に相談する

個別の表現が景品表示法に当たるかは、この記事の整理だけでは決められないため、これから行う企画なら、消費者庁表示対策課の相談窓口に電話で相談できます。消費者庁は、相談の前に運用基準・ガイドラインとQ&Aを見ること、内容によっては回答に相当の期間がかかり、実施の直前では回答できない場合があるので時間に余裕をもって相談することを求めています(消費者庁:景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口)。

窓口の案内には、事業者(広告代理店を含む)向けの番号の選び方も載っています。社内で判断するときは、消費者庁のQ&Aが挙げる社内での法的な検討や、必要に応じた弁護士への相談とあわせて進めます(表示に関するQ&A)。

まとめ

No.1表示や「満足度◯%」は、根拠の調査が表示に見合い、範囲・地域・期間・出典と条件が読める形で示されていれば使えます。責任は、調査や制作を外に頼んでも広告主にあります。

まず、公開中のLP・バナー・広告文から「No.1」「日本一」「第1位」「満足度」「%」「初」「最」を検索して一覧にし、表現ごとに根拠の調査票と集計のファイルが社内にあるかを確かめます。資料がない表現は外し、ある表現は図1の4条件と点検表の7〜13に当てはめます。最後に、スマートフォンの実機でLPを開き、強調表示を見た画面のまま条件まで読めるか、申込みボタンより上に条件があるかを見ます。

よくある質問

打消し表示の文字は、何ポイント以上にすれば景品表示法上問題ありませんか?
打消し表示の文字の大きさについて、消費者庁は一律の数値基準を示していません。2018年7月の消費者委員会で消費者庁の表示対策課長は、一般則として何ポイントで書けばよいといった画一的な基準を示すと、事業者がその基準に寄りかかってしまうと説明し、見た人が認識できるかを広告を作る側が事前に確かめることを事業者の責務としています。業界や社内でルールを作ることは可能だとも述べています。
「自社調べ」の調査を根拠にしたNo.1表示は使えますか?
自社で行った調査であることだけを理由に、景品表示法上の根拠にならないとはされていません。消費者庁のQ&Aは、効果・性能の表示について自社の試験でも一般的に認められた方法で行えば根拠になり得るとし、比較広告の考え方では、実証機関が広告主と関係のない第三者なら調査は客観的と考えられるとしています。一方、LINEヤフー広告の掲載基準は、広告の中に第三者によるデータ出典を書くよう求めています。
「※」を付けてページ下部に注記をまとめれば、打消し表示として足りますか?
「※」を付けるだけでは、打消し表示が読まれるとは限りません。2018年7月の消費者委員会で消費者庁の表示対策課長は、スマートフォンの調査で、月額料金に「※」を付けてスクロールした一番下に注意書きをまとめた広告では、その注記がほとんど認識されなかったと説明しています。間に別の情報が入ると、何に対する注記なのかも分かりにくくなるとしています。
No.1表示の根拠にした調査は、いつまで使えますか?
公正取引委員会の2008年の整理は、No.1表示は直近の調査結果に基づいて行い、調査の対象期間・時点を明りょうに表示することが望ましいとしています。景品表示法の資料で確認した範囲では年数の定めはありませんが、LINEヤフー広告の掲載基準は、最上級表現の根拠を直近1年以内の最新データとしており、それより古い調査は広告に使えません。

出典

  1. 消費者庁「表示に関するQ&A(よくある質問コーナー)」(2026-10-22 確認)
  2. 公正取引委員会「(平成20年6月13日)No.1表示に関する実態調査について(概要)」(2026-10-22 確認)
  3. 消費者庁「優良誤認とは」(2026-10-22 確認)
  4. 消費者庁「表示規制の概要」(2026-10-22 確認)
  5. 消費者庁「実態調査(景品表示法)」(2026-10-22 確認)
  6. 消費者庁「新井消費者庁長官記者会見要旨(2024年9月26日(木))」(2026-10-22 確認)
  7. 消費者庁「比較広告」(2026-10-22 確認)
  8. 消費者庁「不実証広告規制」(2026-10-22 確認)
  9. 消費者庁「景品表示法違反行為を行った場合はどうなるのでしょうか?」(2026-10-22 確認)
  10. 内閣府 消費者委員会「第279回 消費者委員会本会議 議事録(2018年7月5日)」(2026-10-22 確認)
  11. 消費者庁「インターネット上の広告表示」(2026-10-22 確認)
  12. Google 広告ポリシー ヘルプ「信頼できない文言」(2026-10-22 確認)
  13. LINEヤフー広告 ヘルプ「7. 最上級表示、No.1 表示(クリエイティブに適用される基準)」(2026-10-22 確認)
  14. LINEヤフー広告 ヘルプ「3. 最上級表示、No.1 表示(サイトに適用される基準)」(2026-10-22 確認)
  15. 消費者庁「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」(2026-10-22 確認)

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